「ん。」



隼人先輩は私の前に手を差し出してくる。



これで先輩に触れるのは最後。自分にそう言い聞かせて手をとる。



ギュウ


先輩の手を握った。




「リナ何だよ?」



「なんか握りたくなっちゃって。」



「ははは。そうか。」



先輩は笑っている。


この手の温もりはきっと忘れない。




この後別れるなんて先輩はきっと予想もしてないよね。


ごめんなさい。キャンプファイヤーで約束したのに…守れなくてごめんなさい。