そよそよと春風が吹き


私達を前へ行くように、と


背中を押すと同時に


薄ピンクの小さな花びらが


はらはらと出迎えるように


散り落ちてゆく。


…昔はよく花びらを口に挟み


ぴーっと音を鳴らしていたのだが


ふっ…私はもう大人になったのだ。


(ニタアァ…)