―放課後私達は3人で待ち合わせをして
カラオケに行くことになった。
「も一人くるから中で待ってよ。」
「うん、誰が来るの?」
「えっとね、三中の有山ってやつ。
有山 龍、知らない?」
「龍…。」
「何、葵? 知ってるの?」
「いや、どっかで聞いたことある気がしただけっ。」
「そっかぁ、うちも~。
てか、歌う?」
「待って、龍が来た!!」
―私は固まった。
龍ってどっかで聞いたことあると思ったら、あの時の男。
「こんにちはっ初めてまして―っ!!」
「最悪…。」
思わず声に出た。
「ん?何か言った?
もしかして初めましてじゃなかった?」
「いえ、ただぶつかっただけなんで。」
帰りたい、とりあえずこの人とは楽しめる気がしない。
そう思ってた。
「あ~あ~あ!あの時の!」
「何何何!?
2人は知り合いなの?」
美空と園部くんは何が何だか分からなくなってた。
「全然知らないっ、早く歌お!」
私はマイクを2個取りその1つを美空に渡した。
「そだねっ!
葵なに歌いたい~?」
―私達は何も無かったかの様にカラオケを楽しんだ。
私は絶対目を合せなかったけど。