「みんなきっと信じるよ。だって、キスの写真付きなんだもん。」

「…おっ…お前なあ…!」

「そしたら沢嶋さんはどうなると思う?彼女持ちの男と一緒に学校に来てて、周りの人は何も言わないわけないよね?きっと男たらしとかなんとか言われちゃうよ。」

こいつ…。

「いい加減にしろよ。とにかく、お前とは付き合わないから。」

すると桜田がニヤッと笑った。

「なら沢嶋さんが学校に来れなくなるまで、沢嶋さんの事クラスの女子でいじめてあげる。あたしが指示すれば簡単なんだから!」

「何でそこで沢嶋が出てくるんだよ。」

「だって川村があたしと付き合ってくれないのは、沢嶋さんが居るからなんでしょ!?そしたら沢嶋さん、邪魔じゃない。沢嶋さんがいなければ付き合ってくれんでしょ!?」

「………。」

思わず黙りこくる。

「で、どうすんの?付き合ってくれんだよね?」

…俺がいじめられる分には別にいい。

どうせ前までずっと一人だったから一人には慣れてる。

でも、沢嶋には何の罪もない。