桜田が携帯をいじりながら言う。
「あたしと川村が付き合ってることにすれば、川村もあたしと付き合うしか無くなるんじゃないかって。」
「…お前、何言ってんの。おい、とにかく写真消せよ。」
「イヤ。」
桜田が携帯を素早く自分の制服のポケットに閉まった。
「…ねえ、あたしと付き合ってよ。そうすれば何も問題ないから。」
「…な…っ。」
「…いいじゃん。学年一モテる女子と付き合えるんだよ?」
こいつ、自分でナルシスト発言しがやった。
「…こ…断る。急にこんなことされて、誰がいいよって言うと思ってんだ。」
「へー…。じゃあ、困るのは沢嶋さんだね。」
「…何でだよ。」
「今、このキスの写真を沢嶋さんを含めた同じクラスメイト数人に送ったの。…今あたしは川村に告白して、OKをもらいました。だからあたし達、付き合ってますって事でね。」
「は…はぁ!?」