私はつい心配になって顔を覗き込んだんですが、川村ったら、顔逸らすんです。

怪我無いか見れないじゃないですか!!!

だから私は川村の顔を掴んで、元の位置に引き戻しました。

えい。


「…怪我してたら大変だからよく見せて。」

「…やめろって!!!」

何で?自分の事なのに!!!

川村はすごい抵抗してきましたが、私の手は引き剥がそうとしてきませんでした。

不思議な人だなあ。

その間にも川村の顔はどんどん赤くなっていきます。

これは打ったんじゃなくて、まさか、熱!?

「…何か川村、具合悪そう。本当に大丈夫?」

「…いや…今スゲエ色々とヤバいから早く顔から手を離せ。」

そんなに具合悪いんですか!?

「…え、本当に大丈夫?本当に顔真っ赤だよ!?」

「人の話を聞け!手を離せ!」