「俺をからかおうとしてる?」

なんて川村が言うから私はぶんぶんと首を横に振りました。

「だって、私も川村のことイケメンだと思ってるもん。」

すると川村は、今度は飲んでいたお茶を口から吹き出しました。

椅子から落ちたりお茶吹いたら急がしい人だなあ。

私は机にかかったお茶を拭きながら思わず笑ってしまいました。


「お、おお、俺の事、イ、イケメンって…。」

「うん。思うよ?川村、確かにカッコイイ。」

言われてみれば、ですけど。

「…そ、それは…ど、どう言う意味で。」

「そのままの意味だよ?」

すると、川村の顔が真っ赤になっちゃったんです。

茹でタコみたいに。

「川村、顔、真っ赤だよ?さっき打ったの?」

さっき椅子からひっくり返った時に打って内出血でも起こしたんですかね!?

それって、大変じゃないですか!?

「別に大丈夫だよ。」

どこがですか!!!

ピンチですよ!!!!!

せっかくみんなにイケメンって言われてるのに、台無しですよ!!!