江崎の問いに上手い答えが見つからなくて黙りこくっていると、江崎は

「え、マジ!?図星!?」

と俺の顔を覗き込んできた。

…確かに今まで俺は女子っていう生き物が嫌いだった。

特に理由はないけど、強いて言うなら、あの群れでベタベタ付き合う感じが、個人的に、無理。

話すだけでいやな寒気がする。

…でも、そういえば沢嶋にはそれが無かった。

バカみたいにいつも楽しそうで変人で、それにいつもイライラしてたけど、不思議と本気で突き放す気にはならなかった。

…何で…あんな変人。

メアド教えてって言われた時も、正直、嫌ではなかった。

ただ、あまり沢嶋と仲良くしすぎると、沢嶋がアイツらに目をつけられないか心配だったから乗り気じゃなかっただけで。

…何だろう、この感情、言葉に例えるなら、くすぐったい?…そんなような感情。

「……嫌いじゃないだけで、好きとかそういうんじゃないから。」

俺がそう言うと、何故か江崎が嬉しそうにニコニコしはじめる。