「ねぇ沢嶋さん、ここは…。」

「沢嶋さんって本当に綺麗な顔立ちしてるよね。主人公にピッタリだよ。」

佐野が次々に沢嶋に話しかけていく。

それに愛らしいふわふわとした笑顔で対応する沢嶋。

…これが、嫉妬ってやつ?

あー…もー、あの時素直に謝れてればよかった。

でも、佐野がやったほうがお似合いかもしれない。

…現に沢嶋だってあんなに喜んでるし。

俺は何も言わずにバックを持つとそのまま教室を出た。

その日以来、俺と沢嶋は気まずくなって、会話を交わさなくなった。