その瞬間、お母さんの顔が変わりました。

思い切り肩を掴まれて、がくがくと揺さぶられる。

「日娘!!!!!どうしてそんなこと聞くの!?」

「えっ、どうしてって」

「どうして!!!!!!!」

「頭の…中に…浮かんで…っっ!?」

肩を掴まれ、乱暴に揺すぶられる。

「忘れなさい!!!!!!!今すぐ!!!!!!!!!」

ええ!?

人間の脳ってそんな単純じゃないと思うんですけど!?

「…いいわね!?忘れるのよ!?そしてもう二度と思い出しちゃダメ!!!!」

「…は、はい…。」

「…分かったら、部屋に戻りなさい。夜飯は部屋に持って行ってあげるから!!!」

「…っ…え?」

徹底的に部屋に閉じ込められるんですか!?私。

そんなあんまりだ。

「…日娘、あなたはお人形みたいに黙ってお母さんのそばにいてくれればいいのよ。外なんかでなくていいの。ずっと部屋でおとなしくしてればいいのよ。」

…かちん。

何その無神経な言い方。

「…お母さん、なんて、嫌い!」

「…な」

「私は、お人形じゃ、ない!!!!!!」