なんとか立ち上がって教室へ向かおうと渡り廊下を渡っていたら窓ガラスから昇降口から出て行く川村の姿が見えました。

「…え?」

何で?帰るの?

その顔は、なんだかちょっと怒っているみたいでした。

「…川村!!!」

叫んだけれど窓ガラスに遮られて川村は振り返りはしない。

何で置いてかれたんですか私!?

そんなに怒ってたんですか!?

…な、何なんですか。

そっちだって『俺に言えないような悩みなんだ』とか何とか言ってきたくせに。

自分のことは棚に上げるんですか?

そんなのずるくないですか?

川村のばか!

ばかばかばかばかばーか!

あー、もー、私も怒りました。

川村ずるい。

私だけが悪いんじゃない。

私絶対謝んない。

「…あー!!!!!もー!!!!!!!!」

(パリン)

「え。」

パリン?

ふと音のした方を見ると、

「わー!?」

窓ガラスが粉々に割れていました。

何で!?