「…?」

「…追い討ちをかけるようにこんなこと言いたくないけど。私が嫌な思いさせられたぐらい…別に私は気にしてない…。でも、川村を傷付けようとしてた事は、許したくない!!!
…いくら謝られても、例え川村本人が許しても、私は絶対許す気になれない!!
…あと、川村に無理やりキスしたことも……それで川村が嫌な思いしたなら、許すつもり…無い。」

沢嶋はそう言い放ってから、はっとした顔で

「ごごごご、ごめんね!!!!桜田さん!!!!あの、でも、私。」

沢嶋は泣きそうな顔をして、なぜか俺の後ろにさっと隠れた。

なぜ隠れる。

そしてひょこっと俺の後ろから泣きそうな顔を出して

「…あの…でも、私、えっと、許さないからといって別に嫌がらせとかするつもりないよ。あ、いや、でももし…川村にまた嫌なことしたらその時は…。」

そこまで言って口ごもる沢嶋。

そして、

「……えと、ごめん思いつかないや…。」

と言って、再び俺の後ろに隠れた。

…思わず吹き出しそうになるのをこらえてうつむく。

「…そっ…か……。」

桜田が涙声になり、うつむく。

すると沢嶋が慌てて俺の後ろから出てきて桜田のそばに寄る。