と、言うか話が急すぎませんか新田さん。

急にやれと言われても、何というかその、心の準備が。

「うちらのクラス、運悪く『劇』の担当になったでしょ…?『劇』っていうのは文化祭のメインイベントなの!!もちろん、失敗は許されない。だから、

役選びは的確かつ迅速に…。ね、お願い!!!!沢嶋さん!!」

「…う、うう…。」

困っている人は助けてあげるべきですよね…。

え、でも主人公って。

しかも今の今まで役選びをしなかったのは新田さんの責任ですよね。

文化祭実行委員さんに選ばれたなら、もっと早く役選びをしておくべきです。

イコール私には拒否権がありますよね?

「……あの、ごめん、私」

「いいじゃん。やれば?ラプンツェル。」

「…へ!?」

断ろうと思った矢先に川村の声。

机に頬杖付いて、私達のほうを見ています。

人事だと思って!!!

「…か、川村、簡単に言うけど」

「そうだよ!!!!やろうよ!!ラプンツェル!」

新田さんが私の手を掴みます。

いやいや『やろうよ!!』って!!!!