side日娘

川村と共に登校すると、私は朝のHRが始まるまでの自由時間はこうしてベランダでひなたぼっこをして過ごします。

ううん…至福の一時…。

とろんとした眠りに落ちないようになんとか睡魔と戦いながらお日様の光を体いっぱいに浴びる。

ああ、でもやっぱ眠たいです。

このまま授業に出ても多分寝ちゃいますし…。

…ちょっとだけ、ちょっとだけなら…。

そこへ、ものすごい勢いでドアの開く音がしました。

…誰か、ベランダに来たのかな。

もしかして川村だったりして。

……起こしに来たのかな…。

うう…でもまだ寝てたいんですけど…。

「ねえ!!!!沢嶋さんっ!!!起きてっ!!!!!!そんで文化祭で主人公やって!!!!!!」

「へっ!?」

川村にしては高い、そして妙に迫力のある声。

慌てて飛び起きて声の主を確認すると、それは同じクラスの新田さんでした。

血走った目で、ぜえぜえと息を荒げています。

…う、うわあ、何か怖いです。

は、迫力が。