でも、それでもちょっと幸せです。

私ってドMなんですかね?

いや違う。

いや、違うと信じたいんですけど!

川村に巡り会えて、しかも私を好きになってくれて、愛してくれて。

川村、私、幸せです。

あったかいです。

誰かに愛されることって、すごくあったかいんですね。

「…川村。」

「ん?」

川村は相変わらず気の抜けた声でした。

「私、川村に出会えて幸せ。」

「…は?何だよ、急に。」

川村はちょっと顔をしかめてたけど、本気で怒っているときの顔じゃありませんでした。

「…ううん。何でもない。さ、部活行こう!」

「…うわ!もう部活始まって15分たってんじゃん!!ぜってー先輩に何か言われるよ。これ。」