「…俺さ…さっきちゃんと言えなかったけど、俺も、沢嶋の事、好き、だったから。ライクじゃなくて、ラブの方で。」

「そっか。」

思わず顔がほころびました。

誰かに『愛される』ことってこんなに嬉しいことなんですね。

「はい。これで全部だろ。さっさと部活行くぞ。」

「川村。」

「…な、何だよ。」

私は川村から手渡された教科書をバックにしまいながら、笑った。

「ありがと。」

「…は、何が?」

川村はポカンとしてます。

何が、って。

私を好きになってくれて、ってことですよ。

恥ずかしいから言いませんけどね。

「…何でもない。」

「…あっそ。ほら!本当に部活遅れるぞ。」