すると、桜田さんも負けじと顔を真っ赤にしながら

「だって、川村がいけないんでしょ!!」

と反論。

わぁ。まさに修羅場ですね。これ…。

「川村が、沢嶋さんを気にするから!!!!あたしが好きだって言ってるのに、それなのに沢嶋さんばっかりだから!!!!」

「だからって今お前は沢嶋に何しようとしたんだよ!!」

「…べ、別に殺そうとなんてしてない!!ただちょっと脅してやろうと思っただけだよ!」

桜田さんが言う。

いや、あの目は本気でしたよ。桜田さん。

「だって、あたしがこんなに好きなのに報われないなんておかしいじゃない!」

…おかしいんですか?

川村は桜田さんを冷ややかな目で見つめると、私の腕を引いて私を立たせてくれました。

「…沢嶋。悪りぃ。全部、俺のせい…だから。」

「…でも、川村が守ってくれたよ?」

本当に、川村が来てくれてよかった。

「桜田……。」

川村が聞いたことないぐらい低い、冷たい声で言う。