「このこね、真ちゃんっていうんだ!!可愛いでしょ!!」

と、金髪さん…もとい山下さんがニコニコしながら言った。

…私的にはあなたの方が可愛いと思いますがね…。

「へぇ…まぁ確かに可愛いね。でも見たことがないな…。転入生?」

と、茶髪さん。

『はい。今日転入してきました。そしてお世辞は結構です。では失礼します。』

と私がそう言って、今度こそ階段を降りようとした――が、腕を掴まれた。

『何ですか…。』

私の腕を掴んだのは黒髪さんだった。

『(地味に痛いんだけどな…。)』

「廉。彼女痛がってるみたいだよ。」

表情に出ていたのか、茶髪さんが黒髪さん(廉という人)に手を離すように言った。