私は教室に入った。

「江藤、挨拶。」

『江藤真。』

と、名前だけ言っといた。

「お前、それだけか?」
とあっくんに言われたが、それ以上は何も言わなかった。

「ハァ…まぁいい。お前の席あそこな。」
と言って、あっくんが指差したのは、窓側の1番後ろ。

心の中で感謝しながら私は歩き出し、席についた。