私は誰からも心配されていないのか?





「お、おいっ!今度は何ヘコんでんだよ!!」





「誰も助けてくれねぇーなって思って・・・」





男の腕からスルリと抜け出せた私は地面に“の”の字を書いていた。





「お前ってピンチなのに呑気だな。殺されるかもしんねぇのに。」





「ん?あんたは私を殺さないよ?」





「そんなの分かんねぇじゃねぇか。」





彼は動揺を隠せないようだった。





「あなたはそんな人間じゃないよ…あなたは人を殺すことで喜びを感じるような最低な人間じゃない。ま、私の予想だけどね~。」