「て、照れ隠しじゃないもん」

私は、意地を張って言った。

「意地張っても無駄だって。まぁ、そんな所がいいけど」

お兄ちゃんに意地張っても無駄だった。

「そうだよ。意地張ってるだけだもん」

仕方なく素直に言う私。

「素直でよろしい。んじゃあ、由梨1日目どこに行くか考えてな」

お兄ちゃんは、そう言って去った。

1日目かぁ……

デートと行ったらやっぱ遊園地がいいなぁ……

お兄ちゃんと遊園地なんかあんまり行った事ないし……

それに遊園地、楽しそう……

絶叫系いっぱい乗りたいし。

よし、これに決まりだ。

さてとマフラーの続き、編もっと。

私は、マフラーを次々編んだ。

あっ、そうだ。

私は、肝心な事を思い出した。

まだ、クリスマスプレゼント買ってない……

皆、彼氏にプレゼントあげるよね?

マフラーとケーキだけじゃダメだよね?

私も何か買わなきゃ。

よし、買い物行こ。

「お兄ちゃん、ちょっと買い物行って来るね」

私がそう言うとお兄ちゃんは、「ああ、俺もちょうど買い物行く所だったんだ。だから一緒に行こうぜ」と言った。

えー、一緒に?

どうしよう……

バレないかな?

まっ、いっか。

お兄ちゃんは、違う店に行くかもしれないし……

それにもし、一緒でもお兄ちゃんが見ている間に選べば良い。

「うん、一緒に行こ」

私とお兄ちゃんは、家を出た。

あっ、あそこいいかも。

「じゃあ、お兄ちゃん。集合場所は、ここで」

「おう」

私とお兄ちゃんは、別れてそれぞれ買い物した。