「由梨、よくメイド服似合うな」

お兄ちゃんが言った。

やっぱお兄ちゃんに言われると嬉しい。

メイド服、着てよかった。

「お兄ちゃん、ありがとう……」

私がそう言うとお兄ちゃんは、「さっきのやつに何か変な事、されてないか? 」と言った。

お兄ちゃん、心配してくれてるのかな?

「うん、お兄ちゃんのおかげで何もされてないよ」

私は、言った。

「そっか。それならよかった……でも、由梨可愛いんだから気をつけろよ」

ドキッ

お兄ちゃん、そんな事言われると期待しちゃうじゃん。

期待しない方がいいよね。

傷つくんなら……

「あっ、うん。心配してくれてありがとう。それより注文、何する?」

「じゃあ、コーラ1つ」

「かしこまりました」

私は、そう言ってコーラを持って来た。

「お兄ちゃん、お待たせ」

私は、コーラを置いた。

「やっぱメイド喫茶って男多いな」

お兄ちゃんが言った。

「うん。お兄ちゃんは、午後からあるんだよね?」

「うん、午後から。由梨、来てな」

「若葉と一緒に行くね」

私は、言った。

「おう、待ってるな。じゃあ、俺そろそろ戻るな」

「うん、頑張ってね」

「おう」

お兄ちゃんは、そう言ってメイド喫茶から出て行った。

もう行っちゃった……

私は、寂しかった……

早くお兄ちゃんに会いたいな。