何だろう?

「おい。白井と若宮ってやっぱメイド服、似合うよな」

「ぶっちゃけどっちも可愛いよな」

男子が私達を見てヒソヒソ言ってた。

私と若葉は、聞こえてない振りして席に座った。

女子も男子も皆、教室に集まった。

「おお、皆よく似合ってるな」

担任が言った。

「今まで練習した成果もしっかり出して行こうな。じゃあ、それぞれ指名された人はちゃんとお客様にサービスしっかりするんだぞ。後、笑顔は大切だ」

「はい」

皆、言った。

文化祭が始まった。

お兄ちゃん、来てくれるかな?

ううん、絶対来てくれる。

だってお兄ちゃん、来てくれるって言ったもん。

「由梨、指名よ」

「あっ、うん」

私は、指名されたお客さんの所に行った。

「いらっしゃいませ。ご注文は? 」

私は、笑顔で言った。

「君を」

男の人が言った。

うわっ、キザ。

でも、笑顔で言わなきゃ。

「えっと注文に書かれている注文しか受け入れれないんで」

私がそう言うと男の人は、「えー、いいじゃん。サービスするって書いてあっただろ」と言った。

うわっ、どうしよう……

「俺の妹に何か? 」

お、お兄ちゃん。

「何でもねぇよ」

その男達は、去って行った。

お兄ちゃん、来てくれたんだ。

嬉しい……

私は、嬉しさでいっぱいだった。