「お兄ちゃん、私絶対行く」

私は、張り切って言った。

「由梨は、来なくていい。恥ずかしいから……」

「じゃあ、お兄ちゃんも来ないでね」

私がそう言うとお兄ちゃんは、「ぜひ来て下さい」と言った。

ヤッター

これでお兄ちゃんのホスト姿、見える。

もちろんお兄ちゃんを指名する。

お兄ちゃんは、誰を指名するのかな?

気になる……

もし、他の女の人を指名したら絶対やきもち焼く。

「私、お兄ちゃん指名するからお兄ちゃんも私を指名してね」

「えっ、俺を? 雅人なんじゃないの? 」

お兄ちゃんが言った。

お兄ちゃん、どこまで鈍いんだろう?

こんなんで本当に大丈夫かな?

私は、雅人君じゃなくてお兄ちゃんが好きなのに……

分からせるためにももっとアピールしなくちゃ。

「絶対お兄ちゃんに指名するの。だからお兄ちゃんも絶対私を指名してね」

ちょっと強引に言った。

「由梨は、強引だな。じゃあ、由梨を指名するよ。最初から由梨を指名するつもりだったけどな……」

えっ、最初から私を指名するつもりだったの?

嬉しいかも。

「ヤッター。でも、来なかったら許さないからね」

私がそう言うとお兄ちゃんは、「絶対行くって。由梨のメイド姿も見たいしな」と言った。

「うん。楽しみにしててね」

私は、ニコっと笑って言った。

何かお兄ちゃんが来てくれると思うと張り切ってしまう。

早く文化祭の日にならないかな。

楽しみだなぁ。

文化祭当日―

今日は、いよいよ文化祭当日。

今まで準備して来たためにも絶対成功しなくちゃ。

それに今日は、お兄ちゃんに告白する日。

精一杯頑張って告白しなくちゃ。