「あのね、文化祭の日にお兄ちゃんに告白して見ようと思うんだ。ほらっ、文化祭の噂あるでしょ? 文化祭の日に2人っきりの時に呼び出して裏庭の木の所で誰にも見えられずに告白したら両思いになれるって噂の」

私は、言った。

「由梨、勇気出したね。うん、頑張ってお兄ちゃんに気持ち伝えてね。私は、応援してるよ」

“頑張って”

“応援してる”

私は、その言葉だけで頑張れるんだ。

単純かもしれないけど……

私、1人じゃ絶対そんな勇気がなかった。

若葉が居たからそう思えたんだよ。

だから若葉、ありがとう……

「うん、頑張るよ。若葉、ありがとう……」

「ううん。告白上手くいくといいね。私は、それを祈っとくよ」

若葉が言った。

若葉の言う通り告白上手くいくかな?

それが不安だった……

でも、せっかく若葉が応援してくれてるし頑張らなきゃ。

それに言わないといけないと思うんだ。

このままじゃ自分の気持ちにスッキリしないから……

もしかしたらって思わなきゃ前に進めない。

だから私は、少し希望を持って告白しようと思う。

だから今は、振られるとかそんなは考えない。

告白する事だけ頭に入れとこう。

「うん、祈っててね。私、頑張るから」

私がそう言うと若葉は、「うん、今の由梨なら告白出来ると思う」と言った。

「若葉、本当にありがとう」

私は、若葉にお礼を言った。

放課後―

「由梨、帰ろ」

お兄ちゃんが私のクラスに来た。

ドキッ

文化祭の時、お兄ちゃんに告白するんだ。

そう思うとドキドキする。

今は、そんな事考えない考えない。

私は、首を振った。