「ハァ・・ハァ・・・」

築けば私は街を走っていた。

「ううううう~っううううっ~~~」

いた!ゾンビだ!
私はナイフを見た。

私が殺す。ゾンビを・・・
もと人を・・・殺す。
少し怖くなった。ナイフで
人を刺すなんて初めてだったから。
でも負けたらいけない。
こんなとこで負けてちゃダメ!

「ううううっ~~う~」

こっちへ向かってくる。

ハッ!よく見ると

それは電気屋のおじさん?
嘘・・・おじさんまで・・・ゾンビに?

おじさんの名前は田村さん
田村さんは学校の帰りに暑くて
道路で座ってた私と由香によく
お茶をくれたあの優しいおじさん?

おじさんもゾンビに・・・
涙があふれてきた。
刺せない。
おじさんを刺せない。

「うううううううううう~~~」

おじさんに首をつかまれようとしたその時

おじさんは倒れた。

私は初めてゾンビを殺した。
おじさんを・・・
おじさんのあの優しい笑顔はもう二度と帰ってこない。

許せない。
どうして?
なんで?なんで誰がゾンビなんか・・・
怒りがこみ上げてきた。

初めてゾンビを殺した日。
その日は怒りと涙でいっぱいだった。