――…その日は、突然訪れた。



私は、小学校6年生。

真生くんは、中学3年生になったばかりの頃。




中学生になった真生くんは、ますますカッコよくなっていて、帰り道でよく女の子と歩いている姿を目撃するようになっていた。





その度に、




彼女かな…?




って、考えるだけで胸が痛んだけど、




「紗綾!今帰りか?」



「うん、真生くんも?部活大変だね?」




そう言って、小学校の時と変わらず、気さくに話しかけてくれる真生くんに私は、内心安心していた。




真生くんは、昔と全然、変わってない。




そう思って、疑わなかった。