【秀side】

俺たちは、捜査官五人を配置して、

琴美の動向を監視していた。

昨日、署長が教えられて携帯番号は、

盗まれた携帯で、

持ち主が、携帯を止めたと同時に、

その携帯も、役割を終えた。


だが、犯人は琴美の番号を知っている。

携帯さえ変えれば、

また琴美に連絡すると思い、

それが来るのを待っていた。

案の定、

犯人からの連絡が来たのか、

琴美は家を飛び出した。

…琴美は一度やると決めたら、

やらなきゃ気が済まない性格だ。


琴美の行動を監視する犯人だ。

もし琴美がオレに連絡を取れば、

琴美の思惑は叶わなくなる。

だからきっと、オレには連絡してこないと踏んだ。

…見事に的中した。