こんなに長く感じる三分間はなかった。


インスタントラーメンを作る時の待ち時間に対するイライラの比ではない。


駅の北口に出た。




「見ぃ~~~つけた」



――嘘でしょ?



すぐ後ろで声がしたのだ。




だってこんな急に追いつけるわけが……




恵理子はそこで、相手が幽霊だということを思い出した。




「いやぁああああああああああ」




無我夢中で走った。


駅の西側の踏切を越えて、南口側に回ろうと思ったのだ。



線路に入った瞬間。





恵理子は転んでいた。