恵理子は必死で考えた。



どこに逃げれば良いのか?


自宅までは10分の距離。


でも帰っても、家族は誰もいないのだ。



とにかく人が大勢いるところの方が安全じゃないのかと思って、最寄り駅の南平駅を目指す。



必死で自転車をこぎながら、自分の携帯電話を取り出して、雄太郎に電話をかけた。