「あのねぇ～何を呑気なことを言ってるのよ！」



『ごめん恵理子。どうせ美知のお通夜で会うんだし、そのときにね』



そう言うと、沙良は電話を切ってしまった。



昔からそういうところがあるけれど、今は笑って許すことなんて出来ない。なんせ命に関わることなのだから……。



ところが再度電話をしても、沙良の電話は繋がらない。

どうやら電源を切ってしまったようだった。