「ごめんなさい。それは分かりません」


「何で? 何で分からないの?」



「それは……そのとき一緒にいなかったからです」


恵理子はそれ以上言葉が出てこなかった。



「オバさん。今からお邪魔してもいいですか?」



「ぅっ、ぅっ、それはいいけど……」



「じゃあすぐに伺います」


恵理子はいたたまれなくなって電話を切ると、急いで服を着替え始めた。