「じゃあ美知の両親に書置きしときましょうよ」



「ああ、そうね」


恵理子はメモ用紙に代わるものを探し、美知の自宅にあった広告とボールペンを失敬した。



今自宅に入っている経緯と、連絡をしてもらいたい旨を書き込み、最後に自分と沙良の携帯電話の番号を書き込む。



「じゃあいったん引き上げましょう」


恵理子は道裕と沙良に向かって言った。