真由子の方をチラッと見たが、真由子は私を睨みつけて一緒にいる女子グループとまた会話を始めた。

「梓音ちゃん…。」

誰かが私を呼んだ。

「月那ちゃん!大丈夫!?」

月那ちゃんだった。

「梓音ちゃん、ごめんね…。るなのせいで、梓音ちゃんまで巻き込んで…。」
「ううん、大丈夫。」

結局その日、私に話しかけてくれたのは、月那ちゃんただ一人だった。