長休みに、私は月那ちゃんが欠席していることに気がつき、月那ちゃんの机においたままのプリントを机の中に入れていた。落書きは、綺麗さっぱり消えていた。

「おい、あいつ中根のプリント机に入れてるぞ。」
「汚い者同士だな。」

男子がこそこそと言う。その中に紗奈と真由子もいた。

「真由子、何の真似?私たち、友達じゃん。何でこんなことーー。」
「友達?ふざけんじゃねえよ!」
「私とは帰らないで、中根月那とは帰るんでしょ?この、裏切り者!」

紗奈は、昨日月那ちゃんと一緒に帰ったところを見ていたというのだ。

「汚い者同士で帰りたかったんでしょ。紗奈、放っておきな。」
「月那ちゃんは汚くなんかない!」
「ま、裏切り者には制裁をってことで。もう私らについてこないでくれる?汚いから。」