「ねぇ島崎君。」


侑仁の隣から湯川が出てきた。


「何?」


「喧嘩したばっかりだから少し気まずいかもしれないけど、

 追いかけてあげて?凛音ちゃんは悪気はなかったはず。」


そんなの、俺だって知ってる・・・。


でも・・・


「そして、もっと気まずいかもしれないけど、

 3秒でいいから目を逸らさずに凛音ちゃんを見て?」


「は?」


「いいから。」



俺は湯川の声に背中を押されたように走っていった。