「新入生代表挨拶。1年B組、島崎悠太。」
「はい。」
「同じく1年C組、加藤凛音。」
「はい。」
司会の先生の声に、立ち上がり、最初の一歩を
二人同時に踏み出した。
練習してもないのに、こんなにそろうなんて、
俺たちは最高の幼馴染だと思う。
ステージに上がると、男子も女子も顔を赤らめていた。
俺たちの頭にはハテナマークを浮かべながら、
挨拶の言葉に入った。
前半は凛。
後半は俺。
「暖かな春の訪れと共に―――――・・・」
凛の言葉が始まった。
男子の顔は何故か真剣で、凛の声に聞き入っていた。
女子達も、何かを探るような目で、凛を見ていた。