「スタッフルーム、入って平気?」

「う、うん…」

「失礼しまーす」



入った狭いスタッフルームで、置いてある椅子に私を座らせて彼はしゃがみ込み足元を見る。



「あー…足首が腫れてる、思い切りくじいたね。おまけに膝も怪我してまた血が出てる」

「……」

「ったく、無理してこんな高いヒールなんて履くから…」

「…どうして…」

「?」

「どうして、今更会いに来てくれたの…?」

「どうしてって…試験期間終わってようやくバイト出られたから」

「…へ?」



し、試験期間?

目を丸くする私に、彼はうんと頷く。