また膝、怪我しちゃったかな。
けど、いいか。どうせどんなに完璧に仕上げたつもりの自分でも、作り物には変わりない。
ありのままの自分も、彼がいなければ表せない。
(…こんな風に失くすなら、自分の口から伝えたかった)
何を話しても、彼はうん、うん、って聞いてくれる。目を見て、言葉ひとつひとつを聞いてくれる。
それを分かっていたのに、自分の全てを話す勇気がなかった。
見栄ばかり一丁前で意気地なしの私は、こうしてまたひとつ戻らないことが増えていく。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…