「そう?変わらないと思うけど」
「痩せましたってば!顔色も悪いし…元々細いのにそれ以上痩せてどうするんですか!ちゃんとご飯食べてます?」
「失礼だなぁ、毎日三食山盛りで食べてるよ」
「えー!?」
(…嘘)
あの日以来、お腹も空かないし眠れもしない。一日水で過ごすこともあるし、食べてもおにぎりひとつくらい。
前は定期的に乗っていた体重計にも乗っていないけれど、痩せてきたのが自分で見ても分かる。
浮き出る骨の感触と、回りの鈍る頭。
それでも背伸びで立ち続けられているあたり、私の見栄というものは本当に強いのだと思い知る。