息子が娘になったことを知った日には、驚愕して戸惑いもいたけど、可愛い娘になったことに嬉しそうでもあった。


俺としては複雑だけど、気味悪がられるよりは幸いやろうな。


「俺さ、邪魔?」
「は?」


寮生活が決められた日に、俺は家の恥で近所から変な噂をされるのを避ける為に、追い出されたと思ってた。


すんげーショックやけど、引っ越すなんて余裕ないの知ってるし、仕方ないと思う。


でも、やっぱり疎外感がどうしても拭えない。


「勘違いにも甚だしいで、楓」


そう言った母さんの声は、少し震えてた。


……泣いてる?