久しぶりだった。 私たちの会話に感情が入っていることが。 貴史が心を通わせなかったのは、私のせいでもあることを この時に知った。 ごめんね、と貴史に言いたかった。 貴史は、私を待っていてくれたのに。 貴史も私に謝りたそうにしていた。 ゆっくりと、悲しい目をしながら私に言った。 「明日、役所行こうか」 私はその意味をすぐに理解して、静かに頷いた。