『レイ君かわいー』
ユメちゃんはそー言ってゆっくり俺の首に手を回した

濡れたユメちゃんの手は俺の髪に絡んで体に吸い付いてくる


妙に生々しく肌を感じる



『レイ君…』


耳元で名前を囁いて何かを言いかけたけど、それを濁すかのようにユメちゃんの唇が俺の首筋から耳、頬へ甘い香りを落としていく


ヤバい…


俺はただただ彼女に身を任せるだけの男になっていた

いつもは女の子を攻めて攻めてしてるのに、今は彼女のペースにすっかり乗せられている。



俺………

まるで童貞みてーぢゃん?



でも動けない。


気付くと、ユメちゃんは俺の唇にハチミツみたいなキスをした


さっきとは全然違う。
俺がいつも女の子にしてるよーなヤツ。


でも、なんだろう?

こんなにキスだけで気持ちいいとか、頭がフワァとする感覚は初めてだった。



『っ…ん…はぁ…』


たかがキスに、こんなにさぐり合うみたいに長くキスするのはきっと初めてだよ



バスルームには俺とユメちゃんの唇の駆け引きの音がメルツみたいに溶けていった