「好きだよ」




頭の上からふってきた言葉にびっくりして、顔を上げると、



真田くんは、優しく微笑んでいた。



「知ってる? 結菜はさ、緊張したり…恥ずかしかったりすると、耳が真っ赤になるんだ」



言いながら、私の方に手を伸ばしてきて、そっと耳に触れた。



「ほら、今も、林檎みたいに真っ赤っかだ」



「……そんなの、自分じゃ見えないし、わかんないよ」



嬉しそうにしている彼を見ていると、なんだか自分も思わず笑ってしまう。



「俺は結菜のことずっと好きだし、結菜が何も言わないからって、離れていったりしない!
あっ、でもたまには、今日みたいに頑張ってほしいかな」