瑠奈は緊張したせいか今にも涙が溢れそうなくらいに瞳が潤んでいる。





そんな瞳に見つめられて、ドキドキしない方が可笑しい。





「よく出来ました」




そう一言褒めて、瑠奈の頭を撫でる。





自然と笑みがこぼれていた。





すると瑠奈が顔をほんのり染めながら、俺をジッと見つめてくる。





……そんなに見つめられるとまたからかいたくなるんだけど。





「……何、俺に見とれちゃった⁇」




冗談めかして聞いてみると、瑠奈は自分が俺を見つめていた事に今気がついた様で慌てていた。





「ううん、見惚れてないもん。ただ、流石は王子様だな〜って思って」




瑠奈に「王子様」と言われて、イラっとする。





「俺は王子様じゃないし」




「あ、やっぱりそうなんだ」




……は⁇コイツ気が付いてたのかよ。