「……あのね………その……」




言わなきゃ何も始まらないんだから。





しっかりしろあたし。





「ごめんなさい」




「……瑠奈……」




「……逸輝、ごめんね……」




逸輝を見るのが怖くて俯く。





「……瑠奈……」




何を言われても仕方ないけど。





俯いたまま思わずギュッと目を閉じる。





「……俺の方こそごめん」




……え…⁇





「……逸輝⁇」




なんで逸輝が謝るの⁇





「俺、瑠奈の話をちゃんと聞かなくてごめんな」




「ううん、逸輝は悪くないよ」




だってちゃんと事前に言わなかったあたしが悪い。





「あたしがちゃんと言わなかったのがダメだったんだもん」




「なら、おあいこだな」




そう言って笑った逸輝にあたしも頷く。





「……うん」




「ほら、帰るぞ。熱上がるだろ⁇」




そう言ってあたしの手を取って歩き出す逸輝に着いて行く。





「……ちゃんと言うから。待っててね」




小さく逸輝の背中に呟いた言葉は逸輝には聞こえてなかったみたいで。





「……ん⁇瑠奈、なんか言った⁇」




「……1人で歩けるって言ったの〜」




今は、はぐらかしておく。





「何処がだよ。お前フラフラじゃん」




「む〜。大丈夫だもんー‼︎」




「完全に熱上がってきてるだろ」




「ねーつー⁇そんなのないもん‼︎」




「……はいはい、そうだな」




「ホントに大丈夫だもんっ‼︎」




「……瑠奈ちゃん帰りますよ〜」




そんな感じで、久しぶりに逸輝と話ながら帰った。