「……瑠奈ったら自分が体調悪いって事まで気付いてなかったみたいなのよね」




呆れた様に言いながらも莉麻は瑠奈を逸輝に渡す。





「あたし達が言っても『大丈夫だよ〜⁇』って」




美那は困った様に笑い。





「だから、私達の代わりに説教しといてくれない⁇」




そう言って、ウインクをする。





「瑠奈の着替えとか持って来なきゃだし。って事で逸輝くん瑠奈、お願いします♪」




『ちゃんと仲直りしてね⁇』と言うかのように莉麻がおちゃらけると。





「さて、美那。着替えと、お弁当持って来ましょ」




「瑠奈が食欲無いって言ったって今日は無理やりにでも食べさせなきゃね‼︎」




と、教室へと向かうのだった。





「ほらほら、早くお姫様を運んであげなよ逸輝‼︎敵が集まって来ちゃうよ〜⁇」




なんて、おどけて言う海斗を逸輝は冷めた目で見ると。





「分かってるつーの。つか、なんだよ姫って」




「逸輝知らないんだ〜⁇」




「……なんだよ」




「海斗、成宮さんが居るんだから今はそこまで」




悠斗に止められた海斗は渋々口を閉じる。





「ほら、コッチは良いから早く保健室に連れて行ってあげなよ」




「……ああ」




悠斗に言われて逸輝は保健室に向かうのだった。