少しでも周りに女の子が居ないと声をかけられるのね。
なんて、人間観察してる場合じゃない。
自由行動の時間がなくなっちゃう‼
「逸輝、ごめんね⁇待たせちゃった」
時計を見て焦ったあたしは普通に逸輝に声を掛ける。
すると、周りに居た女の子が一斉にあたしを見る。
「いや、全然待ってないけど⁇瑠奈も買ったんだ」
「うん、買ったよ♪」
「じゃあ、行くか」
「うん、流石に行かないと時間なくなっちゃうよ」
「連れも来たから。退いてくれる⁇」
逸輝はそう言ってあたしの手を取ると店内から出て行く。
「………あー、うっとおしい」
店内から出ると疲れた様にそう言う逸輝。
「あはは……そんなになんだ⁇」
「何回断っても言ってもずっと聞いてくるし、ホントなんなんだよ」
「………お疲れ様でした」