もう少し近くに行こうとするとその男の子と目が合う。





「……もしかして、お前?」




「えっ⁇何が?」




「さっき歌ってたの。音痴だな」




「なっ……!」




なんなのこいつ、腹立つ‼





あたしはその男の子をキッと睨みつける。




そんなあたしの睨みが効かないのかフッとあざ笑うやつ。





「なに?俺にそんな睨み気かねぇよ?」




「………」




「てか、音痴なら歌うなよな。迷惑なんだから」




「……なによ。いいじゃないのよ歌ったって!!!」




あんまりにも酷い言われ様で腹が立ったあたしは思わず言い返していた。




「それにここで歌っちゃいけないなんて決まりないじゃない‼」