「ええ、だからヤバイのよ。………前にも1度今みたいな事があったみたいだけど」
「その時はどうしたんだ⁇」
「聞いた話だと探し出したみたいだけど。かなり大変だったって言ってたわ」
………お願いだから、あの時と同じようにしてくれたら………。
「……あ。もしかしたら、大きな木が近くにあればそこにいるかもしれない‼」
「海斗、聞こえてたか⁉」
『バッチリ!!!美那と近くを探してみるよ‼』
「俺も探してくる」
そう言うが早いか、夏野くんは走って行った。
お願いだから無事でいて瑠奈。
「………歌ってくれればすぐ分かるんだけど」
「歌なの⁇大声を出すじゃなくて⁇」
「ええ、瑠奈は大声よりも歌の方が響くから」
「そんなに⁇」
「……あの子、歌がとてつもなく上手いのよ」
………ここであの子の秘密をいう訳にはいかない。
まだ、悠斗にも言ってない秘密。